6/24/2012

ほたる

昨夜、おそらく今年最後の見納めになると思われる
蛍を見に行きました。

長浜市のホタルマップがあまりにもやっつけ仕事なので
どうせホタルの調査をしたんだったら
Googleマップにでも一つホタルマップのレイヤーでも作成すれば

いま発表している超絶に解像度のわるい地図のPDFよりも
市民の為になるとはおもうのですが・・・・。

場所はこのあたりです。

大きな地図で見る

ちらほらと今シーズン最後ぐらいのほたるが舞っていました。

綺麗ですね。

都会ではなかなか味わえない楽しみの一つです。

音色の先にあるもの。

こんにちは
昨日の土曜日に、滋賀県教育委員会主催による
邦楽器糸の里琴糸の里を歩くツアーに参加してきました。

以前から、木之本町のハシモトさんで製造されている和楽器糸の事は
テレビや新聞などでも見聞しており、その製造工程に興味を抱いた私は
いつか見学出来ればいいと思っていたのですが
今回のこのツアーにて、初めて見学することが出来ました。

木之本の和楽器糸の製造を解釈するに当たって
歴史的な側面や、自然環境から受ける生態系サービス的な側面や
いろいろな観点にて感想を書くことができますが
歴史が大の苦手なので、歴史的な詳しい事は省かせてもらいます(笑)

普段みなさんがテレビやラジオやCDなどで聞いている音楽自体に耳を凝らしてみましょう。
CDが全くと言っていいほど売れなくなってしまっている日本の音楽業界は
文化的にみても非常に憂う事態だと感じています。

90年代の音源の大量生産時代から、それらの音楽をまるで消費物のように聞かせ、
聞いていた構図を、私はいつかこのような状態になると思っていました。

iPodが登場して音楽配信がメインになった現在とうとうくるところまで来てしまったと思います。

そんな時代の変化に疑問をもつようになり、そうした思いを心にもちつつ今回のツアーを
歩くことにしました。
ハシモトさんの工場は木ノ本駅から歩いて直ぐの所にあります。
土曜日でしたが、大勢の見学にも関わらず丁寧に説明をして頂きました。

まず木之本町でこの産業が行われた経緯や、現在の状況などを説明してもらいました。

むかしは木之本町や長浜市などでも養蚕業がさかんだったそうですが
いまでは殆どなくなってしまい、繭は岐阜県から運搬されてそちらの原料を使用しているとの事でした。

まゆは後から記述する大音にある原糸工場に運ばれ生成されます。
その糸がこちらのハシモトさんの工場に運ばれて、めでたく和楽器の弦となるのです。

弦の張り替えが大がかりになる、お琴などはいまでは殆どが耐久性のあるナイロン製の糸だそうですが

三味線や胡弓などに関しては、現在でもこちらの絹糸を原料とする弦が使用されているとのことです。

なぜ、あえて絹糸を使用するかは、ハシモトさんのお話しにもあったように
「倍音成分が豊富」との事でした。

今からお見せする非常に手間のかかる行程は
一流の演奏家のシビアな要求に応えるために行われている大変プレミアムな作業となります。

 大音の工場から届いた絹糸を、三味線の弦の規格に併せて
太さ毎に弦にしていきます。

こちらの上の写真は糸をよっている写真です。
撚糸と呼ばれている作業で、テレビなどでも特徴あるアクションがよく映像で使用されています。
 上の写真はその、撚糸作業場の風景です。

そのごウコンにて黄色く染色します。
ウコンは防虫効果があるために使用されているとのことです。
染色が終わると、モチ糊にて煮込みます。
このモチ米は虎姫から購入し、こちらの橋本さんにて餅つきをしたオリジナルのノリだそうです。

そして上の写真の乾燥作業と節取り・選別作業になります。
糸の表面に枝毛の様なものを全て和ばさみにて丁寧に削り取ります。
傷が深い物は写真の様に赤にてチェックして、規格外となります。

考えるだけでも気の遠くなるような作業を全て人間がチェックして最終的に
商品になっていきます。

最後竹製のつつに、円上に巻いて
取り外し紙で巻き止め
商品のパッケージに収められて、めでたく
出荷されることになります。

もの凄くざっとした説明なのですが
最終のパッケージになるまでに、気の遠くなるような行程があるのを、説明してもらいました。

たかが弦
されど弦

ネットの世界を賑わす効率主義者のヒーローなどには、理解ができないことかもしれませんが

私たちが普段聞いている良質な音楽や演奏の背景には
こうした有機作業と製造者の技術と、演奏者の技術があってこそ存在するのだと、改めて感じました。
サンプリング音源でシーケンサーが奏でる音と決定的に違うのは
そうした様々なバックグランドを経て、演奏者から奏でる音となって
解る人には解るのでしょう。

そしてこうした産業は全て、近隣周囲の自然環境からの恩恵に関連していることも
改めて感じました。

ハシモトさんの工場をあとに、次は木之本町大音地区に移動します。

「いかぐ糸」と呼ばれる木之本町伊香具地区の糸作りには
邦楽器用に向けた特殊な技法が採用されています。

ハシモトさんの説明でもあったのですが、楽器用には
高い強度が必要なために、糸の成分であるセリシンというタンパク質を除去せずに、糸にする必要があります。

その為に繭の生の状態をなるたけキープした「生挽き」「座繰(ざぐり)」と言った手法がとられています。

岐阜県から輸送されたまゆは、こちらの工場でまず中の幼虫を完全に殺すために
蒸気でいぶされます。

一匹でも生きていると、蛾になってしまって、ほかの糸に悪い影響がでるので
完全に殺すまで、燻されます。

そして、下の写真の行程になります。
座繰と呼ばれる手法にて、繭からでる細い糸を80℃ほどのお湯のなかに浮かべた繭から
藁ぼうき(写真手下に置いている)手作業にて抽出して、20本ほどにまとめて
背後にある座繰機に巻かれていきます。

たくさんの蛾の幼虫が死んでしまうのですが
その亡骸は、魚のエサの業者さんに行ったり、畑の肥料として
完全に自然界に循環していくことを伺って、ホッとしました。
そしてきちんと虫供養もされていらっしゃるとの事です。
こちらの糸を原料にした和楽器のパッケージです。

大音地区は国道8号線のすぐ側にある、賤ヶ岳の山麓の集落です。
 こうした古民家や、茅葺きの家が集落の中にまだ、存在しています。
こちらのお宅は隣の新家に引っ越しされてからは、生活はされてないとのことで
中を見せて頂きました。
 とても綺麗に掃除されていて、りっぱな空間は羨ましい限りでした。

今では集落のなかに4つほどの清水とよばれる池です。

賤ヶ岳山麓の水はこうした絹糸の製造に適した水質だったことも
この周辺にて糸産業が栄えた要因の一つだったのです。

 最後は賤ヶ岳の頂上にロープウェイで登って、
戦国焼きみそおむすびを頂きました。
美味しかったです。

今回の見学は、とても考えさせられる事が多かったです。

「倍音」とは音楽をやっている人間だと、よくご存じだと思います。
音というのはキーになる音以外の倍音の構成によって音色が決まってきます。

倍音。自分自身の生活や人間関係に置き換えてみましょう。

ただ安いからと言って、安易に物を選択していませんか?
贅沢をしろとはいいません。

以前コムデギャルソンのデザイナーである川久保氏が朝日新聞の取材で
激安ジーンズに関して、発言された事がインターネットの中で議論されていました。

彼女は「こうした価値観も残って欲しい」と述べている事が
とても川久保氏らしいと感じました。

100%そうした価値観を押しつけるのではなく「こうした価値観が残って欲しい」
ととても控えめに・・・・。

そして、最近音楽プロデューサーの佐久間氏が書いた投稿
これまたインターネットの中で物議をかもしだしていました。

川久保氏も、佐久間氏も 本質的には近い部分を憂いているんですが
バブルがはじけて、さらに世界不況のまっただ中、今後の様々な産業を
注意深くみていく必要があると思います。

6/13/2012

Nature紙に発表された、ショッキングな内容。

こんばんば〜

ブラジルのリオデジャネイロで開催される、リオ+20特集として
英国のNature紙が先日発表した報告では

現在の地球人口を維持するには、不凍の陸地の43%を農地や居住地に使用する必要があるそうで
今の傾向のままでそれを行うと
2025年にはこの割合は50%までに達して、生物圏が不可逆(元に戻らないこと)な状態にまで変化してしまい
人類に大きな打撃を与える「転換点」が今世紀中にも訪れる可能性があるとのことらしいです。

生態系サービスという言葉があります。
あまり難しく考えると、むずかしいですので
「自然の恵み」と考えてもらうとすっと入ってくると思います。
この辺の人の言葉でいうと、ありがたいとか感謝とか、そんなニュアンスで思ってもらうと解りやすいと思います。
以前お伺いしたシンポジウムでのスライドの一部抜粋ですが。

この比較表というのは、なんて的を射ているのだと思うようになりましたし、

特に初対面の人とお話しする時は、この表で相手がどのへんのゾーンの人間なのかをある程度判断してから、お話しするようにしようと思うようになりました。

このブログなんて言うのは私の一方通行の自己満ブログなので、いちいち検索して見ている人の事まで考えては書いてないのですが
実際に人間社会で面と向かってはなす時は、そうはいきません。
社会性というのがありますから。

実はこの表は見れば見るほど、本当に小学生でも解りやすいというか、
価値基準がたった三つのゾーニングしかないのですが
これを考えた人は、私の様なバカでもよく解るように考えたのだと感心しています。

みなさん、この表をみて、自分はどのゾーンの人間なのか、いちど考えてみるのも面白いかもしれません。




6/10/2012

このはな珈琲さんへ行ってみた。

先月頃に出来たらしい
長浜市大通寺の表参道

大きな地図で見る

所謂地元民は「ごぼうさん」「ごぼさん」と言っている大通寺の通りのおおの履物店さんのナナメ向かい
そして、酢長荒物店さんの東向の角にあります。

ずっと工事していて、出来るまでをちらほら見ていたんですが
いざ開店して、ぜんぜん行けなくって、初めて行ってみました。

オープンのときに著名な方が来るそうみたいな噂を耳にしていて
どこの資本でどうなってるんだろうね?って
いろいろ話していたんですが、
東京の会社がプロデュースと、運営も東京のコンサル会社がしているみたいです。
まあ、お茶を飲むのにそんな事は別にどうでもいいわけであるんですけどね・・・。

驚いたのが、初めは観光客目当ての5時閉まりカフェかなって思ってたんですが
なんと朝の7時から夜の10時まで営業しているそうです。

よくを言えば0時までしてくれるともっとありがたいのですが
長浜という夜が早い街ではこれでもありがたいと思うところです。

あと、店の前に駐車場がないので、私の様な人間にはあるいみ嬉しいというか。
私なんかは、近くに暮らしているので歩いてでも行けますし、自転車だとあっという間です。

前置きはおいといて、写真どうぞ。


まえは、ここは観光資料などが置いていた建物だった感じがしますが・・・・。
町屋リフォームで、ここまで綺麗になるんですね。
今日頂いた、モーニングです。ドリンクの料金でオーダー出来ます。
日曜日も当然やってます。このモーニング制度は、東海圏のカフェ文化ですね。
長浜の喫茶店でもだいぶ浸透してきていますが、こちらのお店もありがたくモーニングがありました。

コーヒチケット6回分2000円で売っていたので、買いました。
アルコール意外の全部のドリンクが対象らしいです。
珈琲飲めない子供の私には助かります。

サウジサウダージで流れてるような音楽が比較的小さな音量で流れていて
ゆっくりと心地よく過ごせました。

婦女子がわらわら居そうかなって思っていましたが、意外とど近所と思われるおっちゃんとかが
一人で来てたりして、安心しました。

長浜の若い女の子って、カフェっていうより、居酒屋ってイメージがあるので
あまり、こういう所に一人で来ないかもしれないですね。
お店の雰囲気的に、もうすこし大人の女性向けな感じです。
まあ、それの方がいいんですけどね。

若い経営者の飲食店って、わたしちょっと苦手なんですよね。自分が中年なので・・・・。
男性店員のまゆ毛が不自然に加工されている。
女性店員の化粧がナチュラルメイクではなく派手すぎる。

こういったお店にはなるたけ行かないようにしてますが、(最近いったバーがそれでした)
こちらのお店にはそういった不快感がなかったので、チケット買ったのでまた行きます。
一緒に行ってくれる人老若男女問わず募集してます。

6/07/2012

国道脇のカメ

ついこのまえ

国道を走っていると
若い、どちらかというと、やんちゃそうな兄ちゃんが
縁石の所でなにかしているようでした。

なんか事故かな?
って側を通った時に見ると

カメを保護していました。

田んぼからあがってきたカメなのかもしれません。

たぶんあの後返してくれたんだと思います。

まさか持って帰ることはしないでしょう笑

なんか、ちょっとホッとした瞬間でしたよ。

そうそう

私のすきな豆腐屋さん。

旧浅井町のあやべとうふ店さん。

遺伝子組み換え大豆とかじゃなくって、ちゃんとなるべく近くでとれた大豆をつかって
作ってらっしゃる。

ここのザルに入ったクリームのようにとろけるお豆腐が美味いのである。
各地や、色んな仕事を経験されて、いま長浜の北ノ郷という集落で
地に足を付けてとうふ作りをされています。

大きな地図で見る

長浜でも街の駅などで買えます。
よかったら一度食べてみて下さい。美味いですよ。

6/06/2012

青い夜のさよなら 寺尾紗穂 到着。




寺尾紗穂さんの
新しいアルバムが届いてた。

青い夜のさよなら。



明らかに以前に発売されたアルバムとは
指向が違った感じです。
といっても、それはアレンジでの話しで。

歌詞や、メロディーに関しては彼女の独特の世界観は顕在しています。
CDが売れない時代。
こんなアルバムをメジャーレーベルから発売したMIDIさんは偉いと思います。

ホームレスをはねてしまった歌。
原発の歌。

東芝EMIからは絶対に発売できない音源であることは確かです。

都市の、隙間や
陰や
流れてしまっていく現実を、彼女なりの視点で音楽で表現する才能は素晴らしいと感じます。

今回のアレンジも賛否はあると思いますが、空間演出的な音作りは嫌いではないので
今回のアルバムタイトルがコンセプトとするなら
合っていると感じました。



話しは変わって
今日読売新聞にイワタニ産業の社長の名前入りの
原発動かしてよ〜!!
ってな、全面モノクロ意見広告が掲載されていました。

読売新聞を購読されている方はご存じだとは思いますが

いつも思うことがあります。
原発を動かして欲しい殆どの人は、まるで他人の言葉を代弁しているかのように振る舞うと言うことです。
案の定今回の広告も「日本経済が・・・・・。云々」

と、まるでみんなの総意を私が代弁しているんですよ。ってなニュアンスなんですね。

おそらくそういった大義を盾にして発言しないと、まるで自分が悪人にされてしまうことが
よく解っているからの防衛策なんだと思います。

原発問題に関して慎重な人の意見は
殆どがとてもパーソナルな意見なんです。
「怖いから」とかね。

わたしもそうです。自分だけは絶対に原発と心中したくないですし、被害を被るのもゴメンです。
絶対に助かりたいです。正直に言います。

一年前に何度も何度も津波の映像とセットであれだけの映像を見てしまったんですから。

わたしもあんな恐ろしいの、そしてそれが将来にわたってもの凄い後遺症を残す事なんて
ヤバいとしか言いようがないですから、怖いんですよ。

あの意見広告も、大いに結構だとは思いますよ。
言論の自由は尊重します。

もっと正直に「うちの会社が儲からなくなってしまうので、他の事はどうでもいいので、原発動かして下さいよ。」
って語ってくれたら、わたしはそれはそれで「ああ、欲深くて潔いな。」って評価しますよ。
なんだかそうやって、他人の言葉を借りて主張する人の話は、大概胡散臭いことは
40年も生きてると、解ってくるようになりました。

つうか
そもそもの経済云々の原因はね。
あんたが意見広告のせてる原因も全て、新聞に毎日原発の記事が載るようになったのも
読売さんがこんな意見広告で銭儲けしてるのも

全ての原因は

原発が動かないことが原因では無くってね。
原発が爆発しちゃった事が原因って事を、イワタニの社長さん、わすれてないかい?

事故から一年ちょっとで、そうやって都合の良いように発想が転換できるのも
タフな思考力だと思います。

社長の名前を入れた意見広告なら、自分の腹の中の本音を書きなさいよ。
男らしく無い奴だ。