5/22/2025

Indonesia ロンボク島への旅 その①Pringgasela村の織物を訪ねて。

5月3日から11日までの間Indonesiaのロンボク島に行ってきました。
実際の現地での宿泊数は5泊、帰りのシンガポールの乗り継ぎで入国して1泊しました。

何回かに分けて書き綴りたいと思います。

まず、今回昨年の夏に初めてIndonesiaに行き、人々が大変フレンドリーなことに感激しました。
そして、自然が非常に身近に感じられました。

今回は昨年のペニダ島の西に位置する大きな島、「ロンボク島」へ行くことにしました。

今回の目的は
①Pringgasela Weavingという現地の伝統工芸品の織物を見に行き、そこで染め上げ手織りされた
生地を買うことです。
②ロンボク島の東に位置する小さな小島群をホッピングしてsnorkelをすること。
③リンジャニ山(3726m)の麓の村に行き、田園景色を見ること。
④ロンボク島西部のリゾート地センギギでゆっくりとリゾートステイを楽しむ事。

こんな感じで旅程を進めていきました。

それでは進めていきます。

まず関西国際空港を5月3日に出発して、シンガポールのチャンギ国際空港で乗り継ぎ
ロンボク国際空港に向かいます。
チャンギ国際空港にちょうど深夜12時頃に到着しましたので
ラウンジでシャワーを使い、翌朝9時のフライトまで休憩します。

今回の旅行は台湾から友達が合流してくれることに決まりましたので
このチャンギ国際空港で合流しました。

空港近くに地元の両替店があります
日本円も台湾ドルも直接インドネシア・ルピアに両替してくれました。
なんとなく台湾ドルからのレートはあまり良くなかった気がします。

レンタカーにガソリンを満タンにしました。
この時点でガソリンは1リットル100円程度です。
日本の半額とまでは行きませんが、かなり安いです。
ここから一番はじめの目的地であるプリンガセラ村に向かいます。 


このIndonesiaのプリンガセラ村でも
若い世代の人への継承に関して、収入の面が主に原因で問題を抱えていることもわかります。
これはどの国でも同じで、日本の着物や織物の伝統産業と構造的には似ています。
この織物はインドとアラビアからインドネシアに渡ってきたようです。
やはりイスラム教の布教とこうした文化の広がりがリンクしているのが
考えれられますね。
この周辺に自生する綿花を使い、住人に織物を教え、糸作りを教え、紡ぎ、染色方法を
学んで行った感じですね。
オランダと日本がインドネシアを植民地化していたときの事も書かれています。
どうやら私はこの辺の占領していた時の知識が全くないのですが、
占領下のときにかなり地元のインドネシア人に対してこの辺でも強制労働などを
強いていたようです。

歴史的な前置きはこれぐらいにして、車で1時間ちょっとでプリンガセラ村の
工房兼店舗に到着しました。

ちょうど私の前にいた欧米のお客と入れ替えに、ここのおじさんに大まかな
製作プロセスを話してもらいました。


織り機の横幅が約58cm程なので男性が着用する腰巻き(サロン)にするためには
4mの織り生地を半分に切ってミシンで縫って着丈117cmの長さの筒状にしてもらいました。
このミシンで反物を加工する作業は布を購入してから、おばさんが20分程度でやってくれて
持ってきてくれました。

ここに置いている生地はよくあるお土産屋や、その辺のコンビニ的な雑貨店で置いてある
1000円前後で帰る機械織りのサロンとは同じ綿素材でも全く違います。
まあここのおじさんは英語も達者で商売上手でしたね(笑)
私はお茶をリクエストしてフルーツも出してきてくれました。
どの柄も非常に魅力的なのですが、迷いに迷って下の写真の生地を購入しました。

値段は柄によってかなりばらつきがあるようでした。
私は手織りのここで生産された生地を始めから購入するつもりで訪問したので
いわゆる言い値で購入しました。
その言い値は1500Kでした。日本円でちょうど13000円です。

これをぼったくられたと捉えるか、まあ人間が綿花から糸を紡いで、染め上げ
乾燥して、次に織り機で絣の入った布を4M制作するのを、我々先進国の人間が
はたしていくらならするかと考えると、わたしはこの金額をここで払っても良いと思いました。
一切値切ることもせずに、長い時間説明をしてくれたおじさんに現金で支払いをしました。

というのも、以前この島に訪れ別の織物村を訪れた外国人が、現地の人間が提示した
非常に安価な金額ですらも「詐欺」と罵り、自分のSNSに投稿して、物議を醸し出しました。
文化に対しての無知や、奴隷制度の名残的なメンタリティがそう思わせるのかもしれませんが
少なくとも私はこうした一応G7の先進国の人間で彼らの平均的な収入の10倍ほどあるような
人間が、ハンドメイドで作られている商品に対して、不当に値切るのはどうかと思うからです。

中国で製造され最終工程をヨーロッパで仕上げ、メイドインヨーロッパとして
販売されているハイブランドの裏側がそこそこ暴露されていても、人々は多大な宣伝費を使い
トップモデルをマネキンにしたカバンや衣服には喜んで高額なお金で買う人も存在します。

少なくとも私はこんなに素晴らしい地元の手工芸の文化が今後も存続することを望みつつ
欲しかった生地を納得して買いました。
この後、大きなお土産屋も回りましたが、置いてるサロンはすべて機械織りの商品ばかりで
手にもった質感なども全く異なるものでした。
それらはだいたい600円〜1000円までぐらいで売られています。

という事で、ちょっと想像していた金額よりは高かったですが
非常にぬくもりのある素材感と、素敵な民族柄のPringgasela Weaving、購入できてよかったです。
宝物にします。
世界のこうしたローカル文化が、大量生産やグローバル企業により消滅しない未来を願います。

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